インプラントの表面性状と周囲炎

使用するインプラントの選択に関しては、Revertらはインプラント周囲炎の発症にインプラント表面性状の差は大きな影響を与えないと報告している。
しかし、Quirynenらの報告によると、使用するインプラントの表面性状をminimally rough(機械研磨) moderatory rough(酸処理、サンドブラスト処理) rough(チタンプラズマスプレー処理、HAコーティング)に分けて、インプラント喪失率を比べると、minimally rough(機械研磨) moderatory rough(酸処理、サンドブラスト処理)が2.1%であったのに対して、roughは14.1%と有意に高く、表面
性状の差が歯周炎患者のインプラント成功率を左右することが示唆された。
よって、市販されている中では、moderatory roughに属する表面性状を持ったインプラントの使用が歯周病患者には望ましい。
(参考文献)
Quirynen M, Abarca M, Van Assche N, Nevins M, van Steenberghe D. Impact of supportive periodontal therapy and implant surface roughness on implant outcome in patients with a history of periodontitis. J Clin Periodontol. 2007 ; 34(9) : 805-815.
*****
患者さんの状態によって、使用するインプラントの表面性状も選ぶ必要があるというエビデンスです。
当院では、6社のインプラントシステムを使い分けています。

2015年1月 5日

hori (15:53)

カテゴリ:インプラントについて

« 再生療法と歯列矯正でインプラントを回避する方法 | ホーム | それでもタバコを吸いますか? »

このページの先頭へ