インプラントと全身の健康の最近のブログ記事

歯周炎の治療により心疾患のリスクマーカーは限定的に改善する。

・歯周炎の治療により血管内皮機能が向上するか?
CRP、IL-6、白血球数、可溶性E‐セレクチン、フォン・ヴィレブランド因子は治療24時間後に対照群と比較して実験群で有意に高値を示した。
白血球数は7日後以降、可能性E-セレクチンは60日後、180日後には実験群で対照群と比べ有意に低い値となっていた。
以上の結果から、筆者らは、集中的な歯周治療は、急性かつ一過性の全身的な炎症症状と血管内皮機能の低下を引き起こしたが、治療の6か月後には、口腔内の健康状態と血管内皮機能の向上の相関がみられた。
(参考文献)
Tonetti MS, DAiuto F, Nibali L, Donald A, Storry C, Parkar M, Suvan J, Hingoranial AD, Vallance P, Deanfield J. Treatment of periodontitis and endothelial function. N Engel J Med 2007 ; 356(9) : 911-920.
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歯周炎の治療により心疾患のリスクマーカーは限定的に改善することが明らかになりました。

2019年10月25日

hori (08:19)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

口腔ケアにより肺炎を減少させることのエビデンスレベルは低い。

コクランSR(Liu Cら, 2018)において、口腔ケアの肺炎の発症抑制効果に関して取り上げられた4編のRCTが評価された結果、口腔ケアが有効とする論文のバイアスが高く、その効果に関して、肺炎による死亡のリスクは下げるかもしれないが、エビデンスレベルが低いと評価されました。
今後、確定的な結論を得るには、より信頼性の高い研究が必要と結論づけられました。
(参考文献)
Liu C, et al. Oral care measures for preventing nursing home-acquired pneumonia. Cochrane Database Syst Rev 2018 ; 27(9). CD012416. doi : 10.1002/14651858. CD012416.pub2.
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口腔ケアにより肺炎を減少させることのエビデンスレベルは低いということが明らかになりました。

2019年10月20日

hori (09:20)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

ひとり親世帯の子供は、歯の疾患やアレルギー疾患の有病率が高い。

生活保護受給者への健康管理支援が2021年から全国の福祉事務所で開始される。
しかし、子供への支援は必須ではなく、自治体により差が出かねない状況だ。
そんな中、生活保護受給世帯ではアレルギー性疾患や歯の疾患がある子供の割合が一般世帯の10倍以上になるとの研究結果が発表された。
対象は、2016年1月時点で生活保護を受給していた世帯の15歳未満の子供573人。
厚生労働省の国民生活基礎調査を基に同年代の状況と比較した。
その結果、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、う蝕や歯肉炎などの歯の疾患などの有病割合は、一般家庭の子供に比べて極めて高いことが判明。
さらに、ひとり親世帯の場合は、ぜんそくが約1.9倍、アレルギー性鼻炎が約1.6倍、アトピー性皮膚炎が約4.2倍、歯の疾患が2.1倍多いことがわかった。
経済的な困窮に加え、育児のストレスなどの影響が原因と考えられるが、比較したデータが異なるので参考地だが、生活保護受給世帯別のデータは十分比較できる。
ひとり親世帯に対する追加的な支援を検討する必要があるかもしれないとしている。
(デンタリズム 2019年No.36 )
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ひとり親世帯の子供は、歯の疾患やアレルギー疾患の有病率が高いということが明らかになりました。

2019年10月15日

hori (08:35)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

P.gigivalisのジンジパインにより、アルツハイマー病発症か。

・アルツハイマー病の原因は脳内に侵入したP.gigivalisが分泌するタンパク分解酵素であるジンジパインが脳の神経細胞を変性させて認知症を発症させるというものでした。
(参考文献)
Porphyromonas gingivalis in Alzheimer's disease : Evidence for disease causation and treatment with amall-molecule inhibitors. Stephen S. Dominy, Casey Lynch, Florian Ermini, Malgorzata Benedyk, Agata Marczyk, Vol.5, no.1, eaau3333 Science Advances 23 Jan 2019.
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ジンジパインが脳内でタンパク分解を惹起するのであれば、まずはP.gigivalisが血流に入り込んでいるものと考えられます。
患者さんがアルツハイマー病にならないようにするために、歯周病治療を行う時代が今後来るかもしれませんね。

2019年9月15日

hori (08:22)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

透析患者は、象牙質知覚過敏症状や酸蝕症のリスクが高い。

・透析患者は、水分摂取の制限や発汗抑制などがあるため、好んで冷たいものを摂取する傾向があるため、象牙質知覚過敏症状を訴えることが少なくない。
さらに、唾液分泌低下による口腔乾燥は再石灰化を阻害し、減塩の目的のためレモンや酢などの酸味を用いることが推奨されていることが多く、これは酸蝕症を生じる一因となり、症状の発現のリスクを高めていると考えられる。
(参考文献)
須田英明. 透析患者の象牙質知覚過敏症, う蝕および歯髄疾患. 臨床透析. 2011;27 (6) : 657-662.
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透析患者は、象牙質知覚過敏症状や酸蝕症のリスクが高いことが分かりました。

2019年6月 5日

hori (15:07)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

透析患者は、歯周病リスクは高い。

・透析患者の唾液pHは高いレベルで維持されているので、う蝕発症リスクが健常者より高いとは考えれていない。
しかし、その他の環境悪化因子が多いので、特別な配慮を要する。
歯周病に関しては、腎機能の低下と歯周病の発症は有意に関連すると報告されている。
(参考文献)
Yoshihara A, et al. Renal function and periodontal disease in elderly Japanese. J Periodontol. 2007;78(7):1241-1248.
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透析患者はう蝕リスクは低い一方で、歯周病リスクは高いことが分かりました。

2019年5月15日

hori (09:14)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

osseodensification

Counterclockwise drilling とは、反時計回りのドリリングという意味で、ドリリングを逆回転で行うosseodensificationという新しいコンセプトのインプラント埋入窩形成法である。
正回転で骨を切削するドリルは、切削骨片は刃のねじれみぞを通って外部に排出される構造になっている。
このドリルを逆回転で使用することで、骨を切削することなく圧縮し、圧縮された自家骨は刃のねじれ角に応じて逆方向に進むこととなり、骨内の側方および下方に運ばれることになる。
この原理を応用することで、同部自家骨骨内移植による骨の圧縮と骨密度の強化、圧縮骨の残留ひずみが戻ろうとする力による初期固定の強化と骨接触率の増大、それに伴うインプラントの安定性の向上が期待できるのである。
Slete FBらは従来のドリリング法とオステオトームテクニック、そして osseodensificationという新しいコンセプトで形成した埋入窩にインプラントを埋入し、それぞれの骨接触率を計測している。
それによると従来のドリリング法が16.3%、オステオトームテクニックが40.7%、そして osseodensificationが60.3%と最も高く、 osseodensificationとが有意に優れていると結論付けている。
(参考文献)
Slete FB, Olin P, Prasad H. : Histomorphometric Comparison of 3 Osteotomy Techniques. Implant Dent. 27(4): 424-428,2018.
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osseodensificationという新しいコンセプトが生まれました。
ドリルといえば、右回転が当たり前でしたが、左回転させることで、骨密度を上昇させることができるそうです。
オステオトームテクニックよりも有意な差をもって骨接触率が高いそうですから、これは期待できそうですね。

2019年5月10日

hori (08:38)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

口腔がんの重篤度を示す指標

・口腔がんはその発生段階の晩期でのみ発見されることが多いため、進行がん患者の5年生存率はわずか40%である。
コロラド大学デンバー校の研究者がこの度、郭清リンパ節に対する転移リンパ節の割合が口腔がんの重篤度を示す指標になることを見出した。
本試験の結果、LNR(Lymph Node Ratio:郭清リンパ節に対する転移リンパ節の割合)が10%を超える患者は10%未満の患者と比べて、がん再発リスクが約2.5倍、死亡リスクが2.7倍上昇していた。
(参考文献)
Association between lymph node ratio and recurrence and survival outcomes in patients with oral cavity cancer. JAMA Otolaryngology- Head&Neck Surgery.
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郭清リンパ節に対する転移リンパ節の割合が口腔がんの重篤度を示す指標になることが明らかになりました。

2019年4月15日

hori (08:48)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

40歳以下の口腔がん患者は増大傾向にある。

・東京歯科大学 口腔顎顔面外科講座の25年間で口腔がん一次症例736例の40歳以下の占める割合を算出してみると、25年では2%弱であった値がここ5年間で約7.5%に上昇していることが判明しました。
原因を追究すべく生活習慣(飲酒、喫煙)と機械因子(歯列狭窄、転位歯、褥瘡など)との関連を調べたところ、機械因子のみに有意差が生じました。
すなわち、慢性的な刺激がかかる口腔内環境だと、褥瘡となる部位(特に舌縁)に発症しやすいことが分かりました。
(デンタルダイヤモンド 2019年3月号 )
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近年、私たち周囲の環境はストレスにあふれたものと変化してきていることもあり、褥瘡になるリスクは昔よりも増大している可能性があります。
歯列矯正をすれば舌癌にならないわけではありませんが、リスクを低下させるために、歯列矯正を行う方が無難かもしれません。

2019年4月10日

hori (08:46)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

虫歯菌で脳出血リスク14.4倍!

そのS.mutansには血清学的にc型、e型、f型、k型の4種類の菌のタイプがある。
この S.mutans の血清型を調べた研究では、口腔に存在する菌株の約70-80%が、c型であり、次いで約20%がe型、f型、k型は5%にも満たない頻度でしか存在しないことが分かっている。
しかしながら、口腔内にあまり存在しないはずのe型、f型、k型が、心疾患患者の心臓弁から高頻度で検出された。
また今回着目した S.mutans のf型やk型の多くは、Cnmというコラーゲン結合タンパクを菌体表層に発現し、前述した脳血管疾患の1つである脳出血の原因因子の1つとして注目されている。
健常者を対象とした筆者らの疫学的調査ではコラーゲン結合能を有するS.mutans株が、この脳出血の前駆症状である脳内微小出血のリスクを14.4倍高めるという驚くべき事実を発見した。
またコラーゲン結合能を有するS.mutans株の保菌者の脳内微小出血の発症率は62.8%であった。
さらにこのコラーゲン結合能を有するS.mutans株が認知機能低下にも影響を与えているということも明らかにした。
これは血管性認知症に関連する深部微小出血の発症に、コラーゲン結合能を有するS.mutans株が強く関連しているためだと説明している。
また現在では、このコラーゲン結合能を有するS.mutansが脳出血や感染性心内膜炎だけでなく、腸疾患、肝疾患、腎疾患など多種の全身疾患に関与していることが分かってきている。
(参考文献)
Miyatani F, Kuriyama N, Watanabe I, Nomura R, Nakano D, Ozaki E, Koyama T, Nishigaki M, Yamamoto T, Mizuno T, Tamura A, Akazawa K, Takada A, Takeda K, Yamada K, Nakagawa M, Ihara M, Kanamura N, Friedland RP, Watanabe Y. Relationship between Cnm-positive Streptococcus mutans and cerebrak microbleeds in humans. Oral Dis 2015 ; 21(7) : 886-893.
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虫歯菌として知られるS.mutansは、血清学的に4種類の菌のタイプがあるそうです。
その中のe型、f型、k型は、口腔内にあまり存在しないのに、心疾患患者の心臓弁には高頻度で検出されたそうです。
それでは、f型やk型にはどのような特徴があるのでしょうか。
f型やk型には、菌体表層に発現したCnmというコラーゲン結合タンパクが関係しており、Cnmがあると、脳出血のリスクを14.4倍高めることが明らかになりました。

2019年3月20日

hori (08:50)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

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