10代の歯列矯正の炎症は肥満が要因

・10代の矯正の炎症は肥満が要因
ティーンエイジへの矯正に伴って起こる炎症反応は、肥満かどうかによって左右される。
イギリス・キングスカレッジ・ロンドンのM.T.Coboune教授らの研究グループが、平均年齢15歳の矯正治療を控えた男女55人(男性27人、女性28人)を対象にしたコホート研究で明らかにした。
唾液、歯肉溝滲出液を採取して炎症に関わるバイオマーカーを比較した結果、BMIから肥満に分類される群では治療開始前からバイオマーカーが高く、動的治療を開始すると、さらに顕著になった。
論文は「JDR」1月23日号に掲載された。 
(アポロニア21 2017年4月号 )
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10代の患者さんで、歯列矯正時に不潔性の歯肉炎が認められる場合があります。
当院では、ストレートワイヤーではなくマルチループを使用したケースで歯肉炎が生じたケースがあります。
そのような方もBMIは正常範囲の方が多かったため、今回の『歯列矯正による炎症と肥満が関係がある』というエビデンスは正直腑に落ちません。
JDRという雑誌は、歯科では比較的インパクトファクターの高い雑誌なので、信用できるとは思うのですが、人種による差があるのかもしれません。
今後の報告を待ちたいところです。

2017年5月20日

hori (11:47)

カテゴリ:インプラントと歯列矯正

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