患者利益という側面からみて、最新技術は画期的なのか?

 ・日本におけるマイクロスコープの普及率は飛びぬけていることが知られているもの、海外に比べて治療成績が高いかというと、そのように関連付けた言説はあまりない。
・CAD/CAMのクラウンは、適合においても審美性においても歯科技工物として従来品より優れているとはいえないというのは事実です。
(アポロニア21 2019年 5月号 )
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30年ほど前に、日本の歯科医療にマイクロスコープを導入しようとしたきっかけは、術者の姿勢が悪いためにおこる頸頚腕症候群などの職業病を予防しようというものでした。
また、従来のクラウンを製作していたラボサイドは「汚い」「危険」「キツイ」の3K職場だったことを考えると、現在のCAD/CAMのクラウンは製作者にとっては夢のような変化です。
しかし、患者利益という観点からすると、それほど画期的ではないのです。
そのため、個人的には"最新が必ずしも最善とは限らない"と感じるようになりました。

2019年6月10日

hori (08:18)

カテゴリ:インプラントと歯内療法

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