インプラントプラスティが、チタンインプラントの表面粗さ、バイオフィルム形成、生体適合性に及ぼす影響

インプラントプラスティが、チタンインプラントの表面粗さ、バイオフィルム形成、生体適合性に及ぼす影響:システマティックレビュー
(目的)
本レビューの目的は、デンタルインプラントの表面粗さ、バイオフォルム形成、生体適合性におけるインプラントプラスティの効果を評価することである。
(材料および方法)
2020年4月までに出版された関連論文をPubMed,Scopus, Web of Science, The Cochrane Libraryにて電子検索した。
論文はすべてインプラントプラスティ後のインプラント表面変化を評価したものである。
主要アウトカムはインプラントの表面粗さであった。
二次アウトカムはバイオフィルムの消滅と再形成、表面元素の変化、細胞活性であった。
(結果)
in vitroの論文11本をin vivoの論文2本が適格となった。
インプラントプラスティはインプラント表面粗さを減少させた。
最終アウトカムは使用バーに依存し、タングステンカーバイトバーとシリコーンポリッシャーを使用した場合に最も滑沢な表面が得られた。
インプラントプラスティはまたバイオフィルムの除去とヒト歯肉線維芽細胞の成長は半比例した。
インプラントプラスティはまたバイオフィルムの除去と再成長阻害に効果的であることが示された。
(結論)
インプラントプラスティはデンタルインプラントの表面粗さを減少させ、それによりチタンインプラントの生体適合性を損なうことなくバイオフィルム形成を阻害した。
適格研究のほとんどがin vitroの研究であったため、本研究のアウトカムの検証にはさらなる臨床試験が必要である。
(参考文献)
Burgueno-Barris G, Camps-Font O, Figueiredo R, Valmaseda-Castellon E. The influence of implantoplasty on surface roughness, biofilm formation, and biocompatibility of titanium implants : a systematic review. Int J Oral Maxillofac Implamts 2021 ; 36(5) : e111-e119.

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インプラントプラスティは、インプラントの表面粗さを有意に減少させるとともに、バイオフィルムの形成を明らかに減弱させます。
表面粗さの減少においては、タングステンカーバイトバー後のシリコーンポリッシャーの使用がもっとも良好な結果を残したことが明らかになりました。

2022年4月10日

hori (08:00)

カテゴリ:インプラント周囲炎

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