可逆性歯髄炎をともなう亀裂歯

本研究では、可逆性歯髄炎をともなう亀裂歯を最低3年後に予後観察し、クラウンで補綴された症例では18.7%、クラウンが装着されていない症例では65.9%に不可逆性歯髄炎もしくは歯髄壊死が生じたとの結果が報告されている。
(参考文献)
Wu S, Lew HP, Chen NN. Incidence of Pulpal Complication after Diagnosis of Cracked Teeth. J Endod 2019 ; 45(5) : 521-525.
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可逆性歯髄炎は初めの数回では、クラウンで早期に補綴を行うことで、歯髄への炎症の波及は避けられると思います。
しかしながら、可逆性歯髄炎で来院される患者さんの多くは、当院の場合は初めて来院される方が多いと認識しています。
そのため、何回目の可逆性歯髄炎かの判断は把握しきれないと考えています。
これらの理由により、クラウンで補綴された症例でも2割程度の不可逆性歯髄炎や歯髄壊死が認められるのだと考えています。

2020年10月 5日

hori (08:17)

カテゴリ:インプラントと過剰な力

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