喫煙者では、浅いポケットでも、歯周病原細菌が定着しやすい。

喫煙者では深いポケットだけでなく、比較的好気的環境条件の浅いポケットでも、嫌気性菌である歯周病原細菌が定着しやすくなるという報告もある。
これらは天然歯における報告であるが、歯肉溝の喫煙に対する変化であり、インプラントにおいても同様であると思われる。
(参考文献)
Van der Velden U, Varoufaki A, Hunter JW, Xu L, Timmerman MF, Van Winkelhoff AJ, Loos BG. : Effect of smoking and periodontal treatment on the subgingival microflora a retrospective study. J Clin Periodontol. 30(7) : 603-610,2003.
*****
私たちは、歯周病の進行リスクをプロービングの数値やBOPなどにより把握しています。
ところが、喫煙者におけるインプラントでは、プロービング値が浅かったり、BOPが認められなくても、インプラント周囲炎のリスクが高い場合があるようです。
すなわち、喫煙者のインプラントが長期に亘り安定した状態で管理するためには、インプラント周囲の状態が安定しているように見える部位でも、注意深く観察し続ける必要があるということになります。

2014年11月15日

hori (15:30)

カテゴリ:インプラントと喫煙

« テンプレートを用いたコンピュータガイドインプラント治療の精度 | ホーム | ストリッピングパーフォレーション、根管のトランスポーテーションでは、最初からインプラント治療も視野に入れるべきではなかろうか。 »

このページの先頭へ