歯磨きが完璧でも歯がなくなる理由

一度歯科治療が完了しても、その良い状態を維持するために行う行為をメンテナンスと言います。

このメンテナンスは、自動車などの機械についてのみの概念ではありません。

歯科医療におけるメンテナンスとは、定期的に患者さまに来院していただき、徹底的な歯垢や歯石の除去を行い、清潔な状態を維持することです。

メンテナンスも当然のことながら、しないよりもした方がいいに決まっているわけですが、それでは、メンテナンスに通い、清潔な状態を維持させれば、トラブルは全くないかと言えば、必ずしもそんなことはありません。

なぜなら、歯は過大な咬合力がかかると寿命が短くなるようにできているからで、これは清潔レベルを向上させるという従来のメンテナンスとは全くの別次元のものだからです。

では、特定の歯に過大な咬合力がかかってしまうメカニズムをご説明いたしましょう。

日本人の多くに共通している点なのですが、日本人は一般に歯並びが悪く、歯が前後的・左右的に重なりがある方がほとんどです。

歯同士に重なりがある場合、たくさん働いている歯と、そうではない歯に大きな差が生じます。

これはすなわち、特定の歯に咬合力が集中することを意味します。

そのような歯では、歯磨きが完璧でも歯牙は破壊されております。

それでは、歯を失わないために、何をしたらよいのでしょう?

堀歯科医院では、メンテナンスに多大な時間と費用とエネルギーを費やすくらいなら、まずは歯列矯正が必要であろうと考えております。

またすでに歯牙を失い、歯のないところがある方には、可能な限り歯列不正を整え、その後、歯のないところにはインプラント治療を行い、既存の形態不良な被せには適切な形態を付与し、咬み合わせを安定させることが何よりも重要であるはずです。

もちろん、歯牙が欠損している歯列では、歯列矯正が容易ではないですから、高度な技術が必要となります。

患者さまの歯を守るためには、一見当然のことのようにも感じられる治療方針ですが、堀歯科医院のように、歯列矯正、インプラント、咬み合わせ治療など多岐にわたる分野を診療科目に持つ歯科医院は、宮城県広しと言えど、数えるほどしかないのです。

 

2011年2月15日

hori (20:21)

カテゴリ:コラム

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