抜歯は顎骨壊死のリスク因子ではない。

長崎大学の研究グループは、骨吸収抑制薬が投与されているがん患者を多施設共同研究により収集し、顎骨壊死発症リスク因子について検討。
361例の顎骨壊死発症率は1年目8.1%、2年目18.2%、3年目23.3%で、多変量解析では骨吸収抑制薬の長期の投与や歯周病などの局所感染が、顎骨壊死の発症と有意に関連していたことが分かった。
一方、抜歯そのものはリスク因子になっていなかった。
さらに抜歯例と非抜歯例の背景因子を傾向スコアマッチング解析により調整して検討したところ、本来抜歯が必要な歯を保存すると、逆に顎骨壊死発症率を有意に増加させることが判明した。
(アポロニア21 2021年12月号 )
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骨吸収抑制薬を投与されている患者は、近年増加傾向にありますが、抜歯そのものはリスク因子ではないことが明らかになりました。

2022年1月10日

hori (08:14)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

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