SPTを続けていても、歯の喪失は起こる。

・この研究は、過去の多くの論文が示したように、SPTを長期間続けた場合の臨床パラメータの安定性をさらに裏付けています。
他方、SPTを継続したにもかかわらず、歯の喪失は起こっています。
そして、それはおもに大臼歯に生じていました。
この研究では、プラークスコアや根分岐部の詳細な状態が示されていませんが、おそらくブラッシングの到達性が低いことや根分岐部病変に絡んだ事項が大臼歯の予後に影響していると考えられます。
したがって、SPTには、とくに大臼歯の口腔衛生は徹底すべきでしょう。
また、治療計画の立案時における予後判定や治療の適応症にも注意を払う必要があります。
また、10年間フォローアップを続けた患者が9.3%という数字に注目してください。
SPTの重要性については十分なエビデンスがあり、またSPTを継続しなかった場合に歯周炎の再発が極めて生じやすくなることも知られています。
現状では、専門施設であっても9割以上の患者がSPTを継続できていない場合があるということです。
(DHstyle 2018年8月号 )
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専門施設であっても9割以上の患者がSPTを継続できていないこと。
SPTを続けていても、歯の喪失は起こっており、その大部分は大臼歯であることが分かりました。

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