歯槽骨基底部に幅がある方が二次的に硬・軟組織の高さを得やすい。

・インプラント間乳頭は、おもに審美的考慮から前歯部において重要であるが、ひとたび臼歯部に目を向けてみると多くの症例でインプラント間乳頭が再生・再建されていることに気が付く。
この原理を骨幅に注目してみると、明らかに歯槽骨基底部に幅がある方が二次的に硬・軟組織の高さを得やすいことが分かる。
元来、上顎前歯部は唇舌的な骨幅がないうえに、口輪筋などの圧力を受け、唇側面の吸収を起こしやすいことが分かっている。
したがって、前鼻棘から前歯部根尖部付近は口輪筋に呼応するようなくぼみが切歯窩として存在し、骨幅は減じている。
そこで上顎前歯部のインプラント間乳頭の再生・再建にあたっては、顔貌に影響を与えない程度に根尖相当部付近にも骨造成を行い、二次的な硬・軟組織の高さを得ることも一つの手法と考えられる。
(クインテッセンス・デンタル・インプラントロジー 2020 vol.27 )
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確かに、歯槽骨基底部に幅がある方が二次的に硬・軟組織の高さを得やすいように感じます。
上顎前歯部インプラントの乳頭を再生・再建を試みる際には、骨造成を行い、歯槽骨基底部の幅を増大させることを考えていきたいと思いました。

2020年7月 1日

hori (11:45)

カテゴリ:上顎前歯部のインプラントの

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