7.5%の力で咬み続けられる時間は、2.5時間。

・最大咬合力の40%の力で咬み続けられる時間は1.5分程度であるのに対して、7.5%の力で咬み続けられる時間は、その100倍の約2.5時間であると言われている。
(参考文献)
Farella M, Soneda K, Vilmann A, Thomsen CE, Bakke M. Jaw muscle soreness after tooth-clenching depends on force level. J Dent Res 2010 ; 89:717-721.
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天然歯で噛み続けて問題が生じる部位としては、顎顔面部の筋肉、顎関節周囲の軟組織、歯牙、歯根膜、歯槽骨などがあるかと思います。
インプラントでは、歯根膜がないので、顎顔面部の筋肉、顎関節周囲の軟組織、歯牙、歯槽骨となります。
天然歯では、過大な咬合力がかかった場合、歯が移動してあまり咬まない位置に移動する場合がありますが、インプラントでは過大な力を受けても位置偏位が生じないために、天然歯よりも破壊されやすいといえます。
またインプラント周囲にはない歯根膜には、圧力を感じ取る仕組みがあるので、こちらも天然歯の方が有利です。
一度何らかの理由で歯を失った方に、インプラント治療を行うことはさほど難しいことではありません。
天然歯よりも破壊されやすいインプラントを長期に亘って守っていくことの方がはるかに難しいといえます。
やはり、定期的にインプラントをチェックして、ダメージが大きくならないようにすることが必要であるといえるでしょう。

2016年8月30日

hori (14:49)

カテゴリ:インプラントと過剰な力

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