日中の噛み締めで歯周病の進行リスクが4.9倍に!

日中の噛み締めがあると、歯周病の進行リスクが4.9倍なる。
岡山大学の研究グループが発見した。
研究は、同大学病院予防歯科で定期的に歯周病の専門的なケアを受けている患者のうち、横断研究に参加した48人を対象に行った。
研究開始時に詩集簿式検査、咀嚼筋の活動量の検査、歯周病原因菌(P.gingivalis)に対する血液中の抗体検査、アンケート調査を実施。
3年間の追跡して、歯周病の進行について調べた。
日中の噛み締めについては、最大咬合時の筋活動を100%として、20%以上の筋活動が1時間に約1分以上観察される場合と定義した。
結果、日中の噛み締めがあると、ないよりも4.9倍歯周病進行しやすいことが判明した。
(アポロニア21 2021年4月号 )
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噛み締めが歯周病の進行リスクを上昇させることは感覚的に理解できます。
ただ、従来から話題に上がっていた"夜間の噛み締め"ではなく、"日中の噛み締め"が歯周病リスクを4.9倍も高めることに驚かされました。
インプラントのプロビジョナルクラウンの破損や脱離の頻度は、個人差が大きい部分ですが、噛み締めの程度が大きい患者さんほど、頻繁にプロビジョナルを破損・脱離させてくるように感じます。
歯を失うことになった原因が、噛み締めであるのであれば、ふと気が付くと噛み締めてしまう悪い癖を、インプラント治療前後で、なくしていく配慮が必要であると考えられます。

2021年5月20日

hori (08:24)

カテゴリ:インプラントと過剰な力

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