2025年7月アーカイブ
下顎智歯抜歯ケースで0.35%に障害発生し、そのうち67%が半年後に完全回復。
2019年Cheungらは、約8年間に下歯槽神経障害を主訴として外来を訪れた4338件の下顎第三大臼歯の抜歯症例のうち0.35%に下歯槽神経障害が発生し、0.69%に舌神経障害が発生したと報告している。
なお、追跡調査した6か月間に下歯槽神経障害の67%、舌神経障害の72%が完全に回復したと報告している。
(参考文献)
Cheung LK, Leung YY, Chow LK, Wong MC, Chan EK, Fok YH. Incidence of neurosensory deficits and recovery after lower third molar surgery : a prospective clinical study of 4338 cases. Int J Oral Maxillofac Surg. 2010 Apr ; 39(4) : 320-6.
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8抜歯ケースで0.35%に障害発生し、そのうち67%が半年後に完全回復することが明らかになりました。
インプラントを智歯相当部位に埋入することはまれですが、仮にインプラント治療の際に同様な障害が発生した際も障害の完全回復するまでの割合や期間は参考資料と知っておいても良いと考えられます。
水平的GBRにより骨幅が平均約3.4ミリ獲得可能。
水平的GBRにより骨幅が平均約3.4ミリ獲得できることが報告された。
また、インプラント周囲に1.5ミリの骨幅が必要であることが分かっているため、インプラントのサイズを決定するための目安となるだろう。
(参考文献)
Naenni N, Lim HC, Papageorgiou SN, Hammerle CHF. Efficacy of lateral bone augmentation prior placement : A systematic review and meta-analysis. J Clin Periodontol. 2019 Jun ; 46 Suppl 21 :287-306.
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GBRは垂直的よりも水平的の方が容易な印象がありましたが、水平的GBRにより骨幅が平均約3.4ミリ獲得できることが明らかにされていました。
歯科健診未受診の高齢者は死亡リスクが1.5倍になる。
・歯科健診未受診の高齢者は死亡リスクが1.5倍になることが分かった。
大阪公立大学と大阪大学の研究グループによるもの。
研究では、2017年10月から19年3月の間に継続して大阪府後期高齢者医療保険に加入していた75歳以上の94万6709人を対象に、歯科健診および歯科受診の有無と死亡の関連を解析・検討。
それぞれを「共にあり」 「健診あり・受診なし」 「健診なし・受診あり」 「共になし」に分類した。
その結果、「共になし」の高齢者が「健診あり、受診なし」の高齢者に比べて有意に死亡リスクが高く、男性で1.45倍、女性で1.52倍だったことが分かった。
(参考文献)
Journal of Gerontology Medical Sciences(5月7日)