2021年4月アーカイブ

3種類の有名インプラントの辺縁骨レベルの維持比較

3種類の有名インプラントの辺縁骨レベルの維持におけるインプラント表面の影響:システマティックレビューおよびメタ分析
Astra Tech OsseoSpeed(ATO)、Straumann SLA/SLActive(SLA)、Novel Biocare TiUnite(NBT)の3種に対して、インプラント埋入時、1年および5年経過時に測定された辺縁骨レベルの変化を調査。
1年後および5年経過時の全データの重みづけした解析では、ATOはSLAおよびNBTに対し辺縁骨の変化は有意に小さかった。
即時荷重のデータの比較では、1年後の辺縁骨の変化はATO対SLAおよびSLA対NTBに有意差を認め、5年後ではATO対NBTにのみ有意差を認めた。
1回法の手術プロトコルでの辺縁骨の変化を比較すると、1年ではATOはSLAおよびNBTに対し有意に小さく、5年後ではATOはSLAおよびNBTに対し変化量が小さかった。
2回法の手術プロトコールについて辺縁骨の変化を比較すると、1年ではATO対SLAおよびSLA対NBTに有意差を認め、5年後では3種類の表面間に有意差はなかった。
(参考文献)
Norton MRF, Astrom M.The influence of implant surface on maintenance of marginak bone leveks for three premium implant brands : a systematic review and meta-analysis. Int J Oral Maxikkofac Impkants 2020 ; 35(6) : 1099-1111.
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簡潔にまとめると、この3種のインプラントのうち、OsseoSpeedが最も予後が良く、TiUniteの表面性状を有するNovel Biocareが最も予後不良であることが明らかになりました。

2021年4月10日

hori (08:28)

カテゴリ:インプラント周囲炎

歯周病患者はCOVID-19関連の呼吸器合併症の発症リスクが高い。

レビューによれば、ドイツのミュンヘンで行われた最近の研究で、炎症性サイトカインであるインターロイキン-6のレベルの上昇が、COVID-19の入院患者における呼吸不全や最終的には人工呼吸器を要する状態となる強力な予測因子となることが明らかになった。
歯周病が放置されていると、この炎症性サイトカインの増加につながることが多い。
このことから、レビューの共著者であり、ロサンゼルスに拠点を置く歯周病専門医Shervin Molayem歯科医師は、既存の論文からも、歯周病患者に対してスケーリングとルートプレーニングを行うだけで、インターロイキン-6レベルを平均で3pg/ml下げられることが知られていると語る。
()レビューによれば、ドイツのミュンヘンで行われた最近の研究で、炎症性サイトカインであるインターロイキン-6のレベルの上昇が、COVID-19の入院患者における呼吸不全や最終的には人工呼吸器を要する状態となる強力な予測因子となることが明らかになった。
歯周病が放置されていると、この炎症性サイトカインの増加につながることが多い。
このことから、レビューの共著者であり、ロサンゼルスに拠点を置く歯周病専門医Shervin Molayem歯科医師は、既存の論文からも、歯周病患者に対してスケーリングとルートプレーニングを行うだけで、インターロイキン-6レベルを平均で3pg/ml下げられることが知られていると語る。
(Dental Tribune Japan Edition 3/2021 )
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歯周病患者はCOVID-19関連の呼吸器合併症の発症リスクが高い可能性があると新たなレビュー論文が結論付けられました。

2021年4月 5日

hori (08:12)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

咬合挙上の安全性

Abduoによる咬合挙上の安全性に関する4つのポイント
1. 許容される挙上量
・患者は最大5ミリの挙上に適応できる。
・必要最小限の挙上量を選択するべき。
2. 患者の適応
・咬合挙上後の適応は、1か月程度で得られる。
・新たな咬合高径の最終決定前に1か月以上の経過観察が望ましい。
3. 適切な挙上方法
・固定性装置より可撤性装置の方がトラブルが少ない。
・可撤性装置のトラブルは、装置の装着による不快感に関連している。
4.咬合挙上にともなう咬合付与
・中心咬合位と咬頭嵌合位を一致させる。
・咬合様式はMPOまたはグループファンクションが望ましい。
(参考文献)
Abduo J. Safety of Increasing vertical dimension of occlusion : a systematic review. Quitessence Int 2012 ; 43(5) : 369-380.
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個人的には、咬合挙上はなるべく最小限が望ましいと考えています。
挙上することができる許容量も、標準偏差が大きいような印象があります。

2021年4月 1日

hori (08:28)

カテゴリ:インプラントと若返り

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