2023年5月アーカイブ

歯根膜組織の増殖能は外科的侵襲で約6倍に!

抜去歯の歯根表面55%の歯根膜が付着しているとの報告がある。
歯根膜の細胞が抜歯という外科的侵襲を受けると、その増殖能は約6倍になるという研究報告からすると、歯根膜表面はすべて既存の歯根膜と再生歯根膜によって被覆されるものと推測できる。
(参考文献)
下野正基:決定版 治癒の病理. 74-75, 422-427, 石躍出版, 東京, 2022.
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歯根膜組織の増殖能は外科的侵襲で約6倍になることが明らかになりました。

2023年5月20日

hori (08:42)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

難治性歯内療法症例の約 40%が歯根破折関連。

難治性歯内療法症例として神奈川歯科大学病院に紹介来院(2013-2022年)した患者193症例に対する疾患原因解明のため、歯科用X線写真読影、およびマイクロスコープを使用した確定診断を行った。
その結果、難治性歯内療法症例の原因は、歯根破折(象牙質亀裂を含む)77例(39.9%)、穿孔31症例(16.1%)、ファイル破折23症例(11.9% )、非歯原性疼痛39症例(20.2%)、原因不明23症例(11.9%)に分類され、難治性歯内療法症例の約 40%が歯根破折に伴うことが明らかにされた。
さらに、歯根破折77症例のうち、根管象牙質に垂直亀裂の所見が25症例に確認された。
(歯界展望 2023年3月号 )
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インプラント治療希望の患者さんの歯の喪失原因で大きな部分を占めるのが、この歯根破折です。
歯根破折予防のために、当院では、歯やインプラントの位置、咬み合わせを重視した治療を行っています。

2023年5月15日

hori (08:54)

カテゴリ:インプラントと過剰な力

鉄欠乏貧血と氷食症

内科を受診した鉄欠乏性貧血患者81例のうち、氷食症の発生頻度は13例(訳16%)と報告されていることから、まれな症状ではないことがうかがえる。
なぜ鉄欠乏性貧血が氷食症を引き起こすかについては、十分に解明されていません。
(参考文献)
仙名智弘 他 : 氷食症が契機となった重度貧血の1例.日本口腔診断学会. 2018;31(2)183-186.
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鉄欠乏貧血と氷食症との間になにかしらの関係がある可能性が示唆されました。

2023年5月 1日

hori (08:14)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

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