インプラントと喫煙の最近のブログ記事

喫煙は歯周病の最大のリスク!

・1988-1994年、米国で「NHANES3」という1万人を超える規模の全国調査が実施され、喫煙と歯周病の関係が詳細に分析された。
4ミリ以上のアタッチメントロスで、同部位に4ミリ以上の歯周ポケットが1か所でもあると者を歯周病と定義すると、米国の調査対象者の9.2%が歯周病となりました。
喫煙状態別に比較すると、喫煙者では15.6%、過去喫煙者では10.5%、非喫煙者では4.9%が歯周病となり、喫煙者では歯周病に罹患している人が著しく多いことがわかりました。
同じ年齢、性別、人種、学歴、収入であっても、喫煙者は非喫煙者に比べて3.97倍(オッズ比)リスクが高いとの結果になっています。
また、喫煙の量によっても差があります。
1日に9本以下の喫煙者と非喫煙者を比較したリスクが2.79倍であるのに対して、1日に31本以上喫煙する人と非喫煙者を比較した場合では5.88倍と、リスクが2倍以上に増加しています。
「NHANES3」の調査対象においては、様々な歯周病のリスク因子を加味してみても、歯周病の原因の52.8%が喫煙と推定されています。
まさに、喫煙は歯周病の最大のリスクというわけです。
(知って得した!歯周治療に活かせるエビデンス )
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男性のインプラント治療希望者には、なぜか喫煙者が多いように感じます。
今回紹介したデータでは、歯周病の原因の52.8%が喫煙と推定されているように、『喫煙は歯周病の最大のリスク』といっても過言ではないと考えています。
一日に31本以上喫煙しているのであれば、一日に9本以下の喫煙を一つの目標にしたうえで、インプラント治療を視野に入れていただければと思います。

2017年4月 5日

hori (17:29)

カテゴリ:インプラントと喫煙

歯科衛生士学校の学生の20%が喫煙。

・2003年の調査では、日本の歯科衛生士学校の学生の20%が喫煙していました。
その背景を探ってみると、母親が喫煙者である場合に5倍以上の割合で喫煙していることがわかり、母から娘へとつながる喫煙の連鎖を断ち切ることの重要性が示唆されました。
(知って得した!歯周治療に活かせるエビデンス )
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個人的には、日本の歯科衛生士学校の学生の20%が喫煙しているという事実に驚きました。
また、母親が喫煙者である場合に5倍以上の割合で喫煙しているということも興味深く感じました。
歯周治療にしても、インプラント治療にしても、喫煙はマイナスの影響が大きいです。
今回の報告で、口腔衛生指導に関して喫煙のデメリットを伝えなければならない歯科衛生士自身が、喫煙をしている人が結構な割合でいることがわかりました。

2017年3月 1日

hori (08:43)

カテゴリ:インプラントと喫煙

電子タバコが安全というわけではない。

・アメリカ・ロチェスター大学のIrfan Rahman教授らの研究グループが、「電子タバコは、紙巻きタバコに比べて健康被害が少ないと考えられているが、口腔疾患については同等の有害性がある」と警告している。
電子タバコは歯周疾患の原因とされるニコチンが通常のタバコより少ないものの、蒸気が歯周組織の細胞に有害で、特にメンソール味の蒸気は有害性が大きいという。
Rahman氏は「電子タバコの蒸気にさらされていると、口腔の細胞の53%が3日間で死滅する」と指摘。
電子タバコが安全という誤解を解こうとしている。
(アポロニア21 2016年 1月号 )
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紙巻きタバコを電子タバコに替える人が増えています。
従来のタバコよりは健康被害は少ないようですが、電子タバコが安全というわけではないようです。
インプラント周囲炎や歯周病も喫煙とは関係がありますから、最低でもタバコを減らす努力はしていただきたいものです。

2017年1月30日

hori (08:38)

カテゴリ:インプラントと喫煙

歯周病のリスク因子

・IL-1の多型と喫煙習慣については、5年から14年のメンテナンス患者の経過を追跡した研究がある。
この研究からIL-1多型の陽性患者(陰性の2.7倍)、喫煙者(非喫煙者の2.9倍)で顕著に歯の喪失が見られ、さらにIL-1多型の陽性で喫煙者の場合はさらに歯の喪失の危険性が高かった(IL-1陰性非喫煙者の7.7倍)。
また、体重増加(BMI)については、体重増加と歯周病の発症および進行に相関関係があることが報告されつつある。
サルを用いた動物実験でもカロリー摂取を控えた実験群では、通常のサルに比べ、アタッチメントロスと出血が少ない傾向にあったという報告がある。
ヒトを対象にした研究でも、BMIが高い患者は歯周病も4倍の確率で重症化しやすいことが分かっている。
・リウマチのような慢性炎症性疾患では、CRPのレベルが高い傾向にあり、骨代謝に障害をきたしている。
結果としてリウマチ患者の51%、変形性関節炎の患者の26%に重度の歯周炎を認めるという報告もある。
・リスク因子のうち重要性が高いものとして、
〇歯周疾患の既往メンテナンスの不定期性、喫煙、糖尿病、IL-1レベルの高いもの
・重要性が不明確だが関与が疑われるものとして、
〇内臓脂肪、BMIの高いもの、食生活、栄養状態、慢性炎症性疾患、エピジェネティックス(後天的な遺伝形質の発現)
日本臨床歯周病学会学会誌 Vol.30 2012 )
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歯周病のリスク因子を列挙してみました。
リウマチのように原因がまだはっきりわかっていない病気との関連で歯周病になりやすい場合や、遺伝的な要素により歯周病になりやすい場合は確かにあることでしょう。
けれども、禁煙や、歯科医院でのメンテナンスを受診したり、BMIを下げたリスことは、各人の努力次第で歯周病のリスクを低減させることは可能かと思います。
できることから歯周病対策をしていただけたらと思います。
また、インプラント治療後にも糖尿病や喫煙はインプラント周囲炎のリスクとなりうるので、禁煙や血糖値が上がりにくい生活習慣等は引き続きしていただくこととなります。

2016年5月 1日

hori (14:24)

カテゴリ:インプラントと喫煙

受動喫煙で歯周病リスクが3倍に

・受動喫煙で歯周病リスクが3倍に
タバコを吸わなくても受動喫煙の環境下にいる男性は、歯周病のリスクが高まる。
国立がん研究センターと東京医科歯科大学らが多目的コホート研究の喫煙状況に関するアンケート調査から明らかにした。
『Tobacco Induced Diseases』が2015年13巻に掲載。
(アポロニア21 2015年9月号 )
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喫煙は歯周病リスクを上昇させると言われています。
おそらくは喫煙者の多い職場だと、受動喫煙の機会が増えるのでしょう。
本人が喫煙をしていなくても、そのような環境な方は歯周病にかかりやすいということになります。
ということは、インプラント埋入手術前後であれば、骨結合の失敗に繋がったり、インプラント周囲炎にもかかりやすいということになります。
受動喫煙についても正しい理解が必要ということになりますね。

2015年11月20日

hori (12:15)

カテゴリ:インプラントと喫煙

遺伝子型による歯周病の予後判定

・遺伝子型による歯周病の予後判定
細菌学的手法による予後判定によってもたらされた結果の不確実性により、予後判定は宿主のもつ病気のなりやすさ、つまりSusceptibilityの把握に着目されるようになった。
歯周炎への遺伝的因子の影響については、Michalowiczらが報告しており、一卵性双生児は一緒に生活していても、別に住んでいても歯周病の罹患状況が二卵性双生児ででともに生活している場合よりも近似していることから、遺伝的因子は環境的因子よりも歯周炎に強い影響を与えることが示唆された。
Kornmanらによって、IL-1の遺伝子型の相違によって歯周病の進行度が異なること(IL-1遺伝子型は高いレベルでIL-1遺
産生との関連があり、重度歯周病患者の86%は喫煙習慣かIL-1genotype(+)を示した)が報告されたのを機に遺伝的因子と臨床的成績を比べた報告がされるようになった。
また、前述のMcGuireによる一連の予後に関する論文のうち最後に発表されたのが、このIL-1の遺伝子型の違いと臨床結果との関連を調べたものである。
歯の喪失率については、患者がIL-1遺伝子型の違い(+)によって2.7倍高まり、ヘビースモーカーの場合は2.9倍高まり、両方の場合は7.7倍高まるというものであった。
(科学的根拠に基づく歯周病へのアプローチ )
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Michalowiczらが報告した『歯周炎への遺伝的因子の影響について』によって、遺伝的因子は環境的因子よりも歯周病に強い影響を与えることが明らかになりました。
これはすなわち、歯磨きの上手下手よりも歯周病になりやすい体質かどうかの方が、歯周病のリスクに影響を与えるということです。
確かに歯磨きをまめに行っている割にお口のトラブルが絶えない人がいる一方で、大して歯磨きに熱心ではないのにお口のトラブルがほとんどない人もいる現状と一致するようにも感じます。
また、Kornmanらが報告したように、IL-1の遺伝子型の相違によって歯周病の進行度が異なることが明らかになりました。
それによると、歯の喪失率は、患者がIL-1遺伝子型の違い(+)によって2.7倍高まり、ヘビースモーカーの場合は2.9倍高まり、両方の場合は7.7倍高まるという結果だったようです。
当然のことながら、IL-1遺伝子型の違い(+)は持って生まれた体質なので変えられないのでしょうけれど、喫煙をするかどうかは本人の意思に委ねられています。
こうして考えると、歯の喪失率を大幅に減少させるためにも、インプラント治療を長持ちさせるためにも、まずは喫煙習慣はない方がいいということになりますね。

2015年6月 1日

hori (16:05)

カテゴリ:インプラントと喫煙

インプラント失敗に抗うつ剤が関係

・インプラント失敗に抗うつ剤が関係
抗うつ剤として広く用いられている選択的セロトニン受容体阻害剤(SSRls)が、オッセオインテグレーションの失敗、予後不良に関連する。
国際歯科医学会とアメリカ歯科医学会がカナダ・McGill大学らの実施したコホート研究の結果に基づき、9月3日に警告した。
2007年から13年にかけてインプラント治療を受けた490人(916本)のうち、51人(94本)がSSRlsを処方されていた。
SSRls処方群では失敗率が10.6%であったのに対して、非処方群では4.6%だった。
同研究では、インプラントの失敗をもたらすその他のリスク要因として、インプラントの径(4ミリ以下)、骨の増大、喫煙なども挙げた。
(アポロニア21 2014年 11月号)
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歯がない咬めない状態が長く続くと、精神的に不安定になる方がいます。
そのような状態で精神科を受診すると、抗うつ剤を処方される場合があります。
そのような方の場合、咬めない状態から咬める状態に変わった時点で、服用する抗うつ剤を減らす必要があります。
また、咬めない状態で受診するべき診療科は、精神科ではなく歯科だったかもしれません。
日本の医療の問題点は、臓器ごとに病気を診査・診断してしまうことです。
患者さんの全体を見て、的確な治療を各科で行いたいものです。

2014年12月 1日

hori (17:15)

カテゴリ:インプラントと喫煙

喫煙者では、浅いポケットでも、歯周病原細菌が定着しやすい。

喫煙者では深いポケットだけでなく、比較的好気的環境条件の浅いポケットでも、嫌気性菌である歯周病原細菌が定着しやすくなるという報告もある。
これらは天然歯における報告であるが、歯肉溝の喫煙に対する変化であり、インプラントにおいても同様であると思われる。
(参考文献)
Van der Velden U, Varoufaki A, Hunter JW, Xu L, Timmerman MF, Van Winkelhoff AJ, Loos BG. : Effect of smoking and periodontal treatment on the subgingival microflora a retrospective study. J Clin Periodontol. 30(7) : 603-610,2003.
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私たちは、歯周病の進行リスクをプロービングの数値やBOPなどにより把握しています。
ところが、喫煙者におけるインプラントでは、プロービング値が浅かったり、BOPが認められなくても、インプラント周囲炎のリスクが高い場合があるようです。
すなわち、喫煙者のインプラントが長期に亘り安定した状態で管理するためには、インプラント周囲の状態が安定しているように見える部位でも、注意深く観察し続ける必要があるということになります。

2014年11月15日

hori (15:30)

カテゴリ:インプラントと喫煙

歯周病で歯を失い、喫煙をしている人は、インプラントを失う可能性がある。

6th European Workshop on Periodontology でのコンセンサスでは、インプラント周囲炎は細菌感染を伴う炎症と、それに続く支持組織の喪失であり、リスクファクターとして明らかなものは、1)不十分な口腔衛生状態、2)歯周病の既往、3)喫煙とされている。

糖尿病やアルコール過剰摂取等がリスクとなる科学的根拠は弱く、遺伝的素因、インプラント表面性状はまだ議論の余地があるとされている。
(参考文献)
Lindhe J, et al : Peri-implant diseases : Consensus Report of the Sixth European Workshop on Periodontology. J Clin Periodontol, 35(8 Suppl) : 282-285,2008.
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インプラント周囲炎に対しては、患者さんが"糖尿病であるかどうか"よりも"喫煙の有無"の方が結果に影響を与えることが分かりました。

2014年6月26日

hori (08:19)

カテゴリ:インプラントと喫煙

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