2011年12月アーカイブ

インプラントオーバーデンチャーの現在

総義歯治療は、1世紀に以上にもわたって有効且つ有用な補徹物として利用されてきた。

しかし、咬合力のすべてが顎堤に分散されることになり、顎堤吸収という代償を支払うことも懸念されていた。

近年インプラントオーバーデンチャーを装着すると、咀嚼力が回復し、顎堤吸収は抑制されるとする報告が多く見られるようになった。

これらのコンセンサスは、カナダのマギル(2002;MacGill)、イギリスの(2009;York)で採択され、下顎無歯顎症例に対する補徹処置は、下顎2本のインプラントオーバーデンチャーが第一選択であると考えられるようになってきている。

下顎twoインプラントオーバーデンチャーは、咬合力を顎骨骨で負担し、インプラント自体は、義歯の離脱を防ぐ維持力としての働きをする補徹物であり、その成功は96%と好成績である。

(下顎吸着義歯とBPSパーフェクトマニュアル より)

2011年12月24日

hori (14:40)

カテゴリ:インプラントについて

入れ歯を拒否し続けた65歳女性の話 その2

前回のコラムで、毎日の食事をつくるお母さんが歯の治療を疎かにすることによる意外な影響についてお話しました。
軟食を続けていると、族全員が高血圧、糖尿病、肥満をはじめとした生活習慣病になるというのがその要旨です。
(現に、この方のご主人は、すでに高血圧、糖尿病を患っており、ご家族全員が肥満という状態でした。)
この中の糖尿病は実は歯周病と密接な関係があります。
糖尿病が悪くなると、歯科で一生懸命に歯周病の治療を行っても、その効果はなかなかでません。
現実的には歯を失ったところにはインプラント治療を受けてしっかり咬めるようになるのが一番です。
ですが、まずは入れ歯を口に入れておくことから始めてみてはいかがでしょうか。
そして、それができるようになったならば、次は入れ歯を使いこなすようになることが目標となるわけです。
(義足を使いこなすためには、まずはそれをつけておくこと自体に慣れた後に、歩く練習をするのと似ています。
ちなみに、義足と義歯を比較した場合に、母集団の数に違いがあるからかもしれませんが、義歯の場合は、ある一定数の患者様が、入れ歯を製作した瞬間に使いこなせるものだと勘違いしています。)
このようなタイプの方に特徴的なのは、歯の欠損の数が少ない時期に、すでに入れ歯を使用することを拒否し、それから数十年の年月が経過している点にあります。
70歳近い年齢になって、突然大きな入れ歯を入れることに拒否反応を示す方は意外と少なくありません。
昔にタイムスリップすることができるのならば、まずは『小さい入れ歯を億劫がらずにお口に入れておくべきだった・・・。』ということになります。

2011年12月10日

hori (10:46)

カテゴリ:コラム

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