2011年4月アーカイブ

インプラントケース : 46

数年前に下顎臼歯部及び前歯部にインプラント治療を行なった方が来院されました。

今度は上顎前歯部にインプラント治療を受けたいとのことでした。

この方は上顎前歯部にセラミックスのブリッジを、臼歯部は部分入れ歯を使用されていました。

下顎のインプラントが上顎前歯部を突き上げてブリッジの土台となっている歯牙が破折をおこしていました。

破折歯は破折した方向にもよりますが、歯根部分にも達する縦破折歯は残念ながら、抜歯が避けられないことが多いのが現状です。

この方には下顎のインプラント治療を行なった頃から、『上顎前歯部が破壊される時期が必ず来るから、その前に上顎臼歯部にインプラント治療を受けてください。』と度あるごとにお話ししていたのですが、ついにその日が来てしまいました。

近い将来の悲惨な状態を具体的にイメージをすることができなかったのか、『何かあればその時考えます。』と仰るばかりだったのです。

上顎前歯部が破壊されてしまった今となっては、上顎臼歯部だけではなく、上顎前歯部にもインプラント治療が必要となりました。

必要となるインプラントの本数が増加した結果、治療費は本人の思惑とは反対に多くなってしまったのです。

治療する時期というのは、"今すぐ"であることは現実には少なくありません。

"今すぐ"治療を開始しなかったばかりに、状態は一層複雑になっていくことが多いからです。

少し治療時期が遅れたばかりに、治療に要する時間もエネルギーも費用も以前の見積もりよりも余分に必要となるのです。

この患者さまとお話していて気がついたことは、先を見越した治療ではない、この部分、部分の治療は、建築で言えば、増築の繰り返しであるということです。

そして、既存の建物で増築に増築を重ねる場合よりも、新築一つ建てる方が費用が少なくて済む場合が少なくないということなのです。

増築を繰り返す場合、まだ使用できる部分を一部壊して、再度建物を再構成することになりますから、使い勝手が悪かったり、トータルでの費用が逆に高くついたりすることは想像に難しくないと思います。

患者さまには、次に起きることを予測し、そのことも踏まえて、無駄のない治療プランを歯科医師とともに練られることをお勧めします。

 

2011年4月27日

hori (09:06)

カテゴリ:治療例

こんな身近に、人生の師が!

基本的には私が最初に電話に出ることはないのですが、妻が震災後の片づけをしていてすぐには出れない状態だっとので、私が電話に出ることにしました。


電話機に表示されている相手方の番号は「023」。

 

山形からの電話かもしれないと思いました。

電話に出てみたところ、声に覚えのない老女の声。

 

相手は何と私の祖母に世話になったという方からの電話でした。

話を聞いて見ると、『当時山形県酒田市で高校の教員をしていた祖母に、学生時代に一生懸命指導をしてもらい、ずっと感謝して生きてきたこと。その後も時折連絡を取り、"良い関係"を続けてきたこと。


 

2011年4月21日

hori (08:06)

カテゴリ:コラム

歯がなくなると認知症になる?!その3

仮にあなたが認知症になって、特別な病院に長期間入院することになった場合を考えてみましょう。

そのような病院では、入院費として1カ月に必要な費用が、1か月でおよそ20万円かかりますので、3か月で60万円、1年間で240万円、3年間で720万円必要となります。

ただここで問題なのは、病気が怪我などの治る種類のものではない"認知症"ですから、入院が3年間で済むかどうかは分りません。

(もしかしたら、5年間もしれないし、10年間かもしれないということです。)

一方、『インプラントの良さは分ったけれど、費用的な面でなかなか踏み切れない・・・。』と仰る方は少なくありませんが、インプラントの費用的な面はどうなのでしょうか。

インプラントの費用が1本当たり30万円から80万円が相場であることを踏まえて、仮に1本、30万円としましょう。

10年間使用した場合の、インプラントの1年間あたりの費用は、3万円となります。

(以下同様ですが、インプラントの1か月あたりの費用は、1000円、1日に3度食事をされる方の場合、1度の食事につき333円の負担ということになります。)

インプラントの優位性とは、"しっかりと咬める"ということはもちろんですが、それと同じくらい重要なのが、認知症予防です!

インプラントを使用した毎日の生活が1回の食事で333円が必要とすれば、その費用はコーヒー一杯分の費用で快適な生活が得られると言っても過言ではありません。

そしてさらに、毎日快適な生活を得られるだけではなく、近い将来、認知症にもなりにくくなるとすれば・・・。

インプラント治療に二の足を踏む理由など一つもない!ということになります。











2011年4月16日

hori (21:03)

カテゴリ:インプラントについて

堀歯科医院で安くインプラントをするには?

同じインプラント手術と言っても、1つの手術部位に4本を埋入する場合と、4つの手術部位に4本を埋入する場合では、手術に要する手間は向上します。


歯茎をめくってまた閉じるというプロセスが、手術部位が増える分だけ増加するからです。

そのため、どこの歯科医院でも手術部位が複数存在する場合には、治療費の見積りは増加します。

一方、堀歯科医院の治療費は、どのようにして決定されているのでしょうか。

実は当院では、手術部位が複数存在していても、その分の治療費を請求しておりません。

2011年4月13日

hori (10:09)

カテゴリ:インプラントについて

歯がなくなると認知症になる?!その2

歯がない(咀嚼力が低い)人は、認知症のリスクが上昇するという研究データが、第21回日本疫学学会学術大会で発表されました。

それによると仮に歯を失って咬めない状態になっても、インプラント治療を受けることで、認知症リスクを低下させることができることが明らかになりました。

細かいデータとしては、歯がほとんどなく咬めない状態の人の認知症リスクが100とすると、仮に歯を失ってもインプラント治療を受けて、しっかりと咬める状態になった人の認知症リスクは53という結果が得られました。

入れ歯を使用することを余儀なくされたようなお口の状態でも、インプラント治療を受けることで、単に咬めるようになるだけではなく、近い将来、認知症になるリスクをほぼ半分にすることが可能となることが明らかになったことになります。

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日本福祉大学の近藤克則教授、神奈川歯科大学の山本龍生准教授らが、2010年度厚生労働科学研究として行なった分析で、咀嚼能力の低い人は認知症の発症リスクが高くなることが明らかになった。
(第21回日本疫学学会学術大会)

調査は、愛知老年学的評価研究(AGES)プロジェクトのデータを基とし、2003年10月時点に要介護認定を受けていない65歳以上の人を対象としたもの。

4年間追跡調査できた4425人について、要介護認定を伴う認知症度?以上が発症するまでの各日数や歯数、咀嚼能力、かかりつけ歯科医院の有無、年齢、BMI、飲酒、運動、等価所得に、認知症を伴う要介護認定と有意な関係が認められた。

多変量解析においては、年齢とBMI、飲酒、運動、等価所得および治療中の疾患の有無、について調査した後も、現在歯数およびかかりつけ歯科医院の有無は、認知症を伴う要介護認定と有意に関係することが分かった。

リスク度合いの計算では、20歯以上の人と比べて、歯がほとんどなく義歯未使用の人の認知症発症リスクは1.9倍だった。

 

2011年4月 8日

hori (20:10)

カテゴリ:コラム

インプラントケース : 45

今回のインプラントは、上顎左側臼歯部。


上顎第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯へ3本埋入です。

この方は同側の第二大臼歯が歯周病で保存不可能という状態だったので、埋入と同時に抜歯も行ないました。


(患者さまにインプラント治療を行なうときに、重度の歯周病の歯牙が存在すると、インプラントの"持ち"が悪くなります。


インプラントは、虫歯にはなりませんが、歯周病と似た状態にはなるのです。

2011年4月 1日

hori (10:14)

カテゴリ:治療例

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