入れ歯が合わない
- 『何を話しているのか分からない。』と言われたことがある。
- 食中、食後に入れ歯を無性に外したくなる
- 歌が上手に歌えない
- 冠婚葬祭に出かける気がしない
- 親しい友人とでも旅行に出かける気が起きない
- 人前でお話しをする機会が多いが、スピーチに自信が持てない
- 入れ歯が気になって、食事やカラオケを楽しめない
- 長年続けてきた趣味を辞めてしまった 唇の縦線が気になる
- そういえば、底が平らな靴しか履かなくなった
- 水泳中に入れ歯が口から飛び出さないか、いつも心配している
- 好物の大福がうまく食べることが出来ない
- 最近、顔の輪郭が変わった
- 用事がないと外出しないタイプである
- 目の大きさが左右で異なる
このようなことでお悩みの方、
インプラントカウンセリングをお受けください
近遠心レストと遠心レスト
・76欠損で5にクラスプがかかる設計での部分床義歯の義歯床下粘膜へ加わる荷重は、近遠心レストと遠心レストを比較した場合にはあまり差が認められないことが示された。
(歯界展望 2020年9月号 )
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遠心レストよりも近遠心レストの方が歯牙負担が増大し、その結果義歯床下粘膜への荷重は減るものと考えていましたが、実験ではそうではないことが明らかになりました。
当たり前と考えていることも、本当だろうか?と疑問を持つ視点を持つことは大切なことだと感じました。
補綴装置として義歯を選択すると、残存歯喪失のリスクが3.65倍高い。
・補綴装置として部分床義歯を選択すると、その他の固定性補綴オプションの選択と比較して、残存歯喪失のリスクが3.65倍高い。
これは補綴治療の長期治療予後を分析した、ある後ろ向き研究の結果である。
これらの報告の中には、他の補綴オプションの選択が困難な口腔内状況の患者も含まれていると考えられ、RPDの適応症の広さゆえの結果ととらえることもできるだろう。
(参考文献)
Muller S, Eickholz P, Reitmeir P, et al. : Long-term tooth loss in periodontally compromised but treated patients according to the type of prosthodontic treatment. A retrospective study. J Oral Rehabil, 40: 358-367,2013.
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部分床義歯でばねがかかる歯には、元々その歯が受ける力以外に、義歯使用時に揺する力がどうしてもかかります。
そのため、義歯部分にインプラント補綴がある場合と比較して、残存歯喪失リスクが高くなるものと推測されます。
義歯にしても、ブリッジしても残存歯の犠牲のもとに成り立っている治療といえます。
主機能部位という側面でも義歯よりインプラントに軍配が!
・我々は、同等の臼歯部咬合支持の喪失を示す患者に対して、局部床義歯かインプラントで補綴処置した場合の主機能部位について分析を行った。
その結果、インプラントにおいては、92.3%の患者で主機能部位が大臼歯部に存在し、ほぼ天然歯の場合と同等の結果であったが、局部床義歯において70.8%にとどまった。
このように補綴装置の違いによって主機能部位が異なることが判明し、補綴装置のレジリティが関与している可能性が示唆された。
(参考文献)
山下秀一郎:21世紀の戦略的補綴 パーシャルデンチャーを科学する. The Quintessennce,24 (4) : 79-88,2005.
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保険診療ではアンテの法則に則ってブリッジの設計が決定されています。
また一般に歯科では、ブリッジが可能であればブリッジによる治療を行いますが、不可能であれば義歯による治療を行います。
具体的な例を挙げれば、大臼歯部では2本喪失しただけで、義歯使用を余儀なくなれている患者さんがいる一方で、前歯部では4本喪失してもいまだブリッジの治療を受けることが可能です。
そのような意味では、義歯を使用している患者さんは、前歯部より大臼歯部を喪失したことによって、義歯を使用している方が多いものと推測されます。
一方、今回の報告により、インプラントにおいては、92.3%の患者で主機能部位が大臼歯部に存在し、ほぼ天然歯の場合と同等の結果であったが、局部床義歯において70.8%にとどまったという結果が得られました。
これを受けて、大臼歯部の欠損に対して、義歯を使用している患者さんが多いという前提で考えるのであれば、仮に大臼歯部を義歯で咬合させる状態を歯科医師が提供したとしても、患者さんはそれよりも前方の天然歯部分で咬合しているケースがある一定数存在するといえるということになります。
すなわち、義歯は使用していても、咬んでいる部分は自分の歯の部分であるということになります。
また義歯を入れていても、入れていなくても、咬む部分は結局自分の歯であるならば、義歯自体使用することをやめてしまう患者さんもいるかもしれません。
そして今回のデータは、大学病院の歯科医師が理想的な義歯を製作した結果をベースにした報告と考えられるので、一般の義歯患者さんのデータはインプラントの92.3%という数字はもちろん、70.8%という今回の局部床義歯の数字からも大きく低下した数字であることが予想されます。
この数字の差が義歯よりもインプラント方が良く噛めることと関連しているように考察されます。