クラックが原因で治療受けた歯は予後不良。

Krellらの歯内療法医を訪れた8175歯の6年間調査によると、クラックトゥースは全体の9.7%であった。

さらにそのクラックトゥースの中で可逆性歯髄炎と診断されてクラウン処置が施された歯の約20%は、半年以内に不可逆性歯髄炎となり抜髄が必要となった。
また、クラックが原因でクラウン処置を施した歯に関するKimらの調査では、なんと83.3%に歯髄処置が必要になったと報告している。
他の報告からも、クラックトゥースは一度歯髄が保存できると診断されても、後に歯髄処置が必要となる可能性や、抜歯に至る可能性があり、その確率は決して低くないとある。
すなわち、クラックトゥースの診断・治療・フォローアップは、歯髄および歯の保存において密接な関係があることがわかる。
(参考文献)
Krell KV, Rivera EM. A six year evaluation of cracked teeth diagnosed with reversible pulpitis: treatment and prognosis. J Endod 2007 ; 33(12) : 1405-1407.
Kim SY, Kim SH, Cho SB, Lee GO, Yang SE. Different treatment protocols for different pulpal and periapical diagnosis of 72 cracked teeth. J Endod 2013 ; 39(4) : 449-452.
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『クラックが原因でクラウン処置を施した歯で、83.3%に歯髄処置が必要』というデータには、私も驚かされました。
現代はストレス社会であるからか、クラック由来の可逆性・不可逆性歯髄炎でお悩みの方は多いです。
また、本人は歯列不正を気にしていないけれど、私がお口を拝見するとほぼ確実に咬み合わせの左右差に直結する歯列不正が認められます。
そのような状態で、歯のないところだけインプラント等の治療をしても、長期に安定した咬み合わせは構築できません。
歯科医師も、お口を"総合的に診る眼"がないと、真の患者さんの満足にはつながらないと考えています。

2014年8月25日

hori (15:11)

カテゴリ:インプラントについて

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