固定性インプラント装置vs可撤式インプラント装置

Bryantらは、無歯顎者に用いたインプラントの上部構造にインプラントの部位を関連づけて調査し、固定性補綴装置では下顎より上顎の方がインプラント生存率が低いこと、上顎では固定性補綴装置よりも可撤性補綴装置を用いた方がインプラント生存率が低いことを報告した。

また、後者に関しては、可撤性補綴装置選択群では術前の骨量の不足が明らかになった。

(参考文献)
Bryant SR, MacDonald-Jankowski D,Kim K. Does the type of implant prosthesis affect outcomes for the completely edentulous arch? Int J Oral Maxillofac Implants. 2007; 22(Suppl): 117-139.


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やはり長期に安定したインプラント治療には、上顎が下顎に負けないような設計が不可欠です。

具体的には、上顎に固定性インプラント装置と下顎には可撤式インプラント装置といった設計にしたり、上下顎ともに固定性インプラント装置を選択するなら、上顎には下顎よりも使用するインプラント本数を増やしたり、しっかり増骨を行うといったような配慮が必要です。

2013年7月31日

hori (07:15)

カテゴリ:インプラントについて

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