最先端の再生療法の材料、BMP-2に発ガン性!

・BMP2を含むコラーゲンスポンジの適用が、抜歯後の顎堤保存と上顎洞底拳上に有効であることが報告されている。
最近、整外科領域でBMPを大量に使用した症例において、悪性腫瘍の発現頻度の増加が報告されている。
このことから、今後はBMPの歯科での臨床応用は困難状況になりつつあると考えられる。
(参考文献)
Carragee EJ, Chu G, Rohatgi R, Hurwitz EL, Weiner BK, Yoon ST, Comer G, Kopjar B : Cancer risk after use of recombinant bone morphogenetic protein-2 for spinal arthrodesis. Journal of Bone and Joint Surgery. American Volume, 958179 : 1537-1544, 2013.
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歯科の最先端の再生療法の分野では、BMP-2は最もその効果が高いもののうちの一つだと聞きます。
今回の研究方向により、BMP-2を使用した再生療法は、ガンになるリスクが上昇することが明らかになりました。
いくら歯槽骨が再生しても、ガンになるようでは使用できません。
「新しい材料はすぐに飛びつくべきではない。」ということの一例といえるでしょう。
やはり確実なのは、材料に頼らず、基本的な手技を確実に行うことで、確実なインプラント治療を追求することが重要であるといえるでしょう。

2014年12月10日

hori (08:14)

カテゴリ:インプラントについて

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