1回装着したアバットメントは外すべきではない。

(論文抄録)
アバットメント材料と着脱が、プラットフォームスイッチングインプラントにおける硬・軟組織の変化に与える影響を調査した。

3匹のイヌの上顎に、チタンインプラントを12本埋入した。

無作為の部位で2回の着脱(2週目と6週目)を繰り返した箇所をテスト側として、残りの着脱しない側をコントロールとした。

8週目で組織形態学的調査を行った結果は、頻繁な脱着はインプラント周囲硬・軟組織を変化させる可能性があると示唆された。

(コメント)
プラットフォームスイッチングにおけるアバットメントの最新論文の硬・軟組織における比較論文である。

この論文から2回でのプラットフォームスイッチングには有意差が認められなかった。

しかし、それを超える頻回な操作はジルコニアアバットメントであれ、チタンアバットメントであれ、周囲硬・軟組織に影響を及ぼすとの文献である。

1回装着したアバットメントは可能であれば外すべきではないと考える。

(参考文献)
Becker K, Mihatovic I, Golubovic V, Schwarz F. Impact of abutment material and dis-/re-connection on soft and hard tissue changes at implants with platform-switching. J Clin Periodontol 2012; 39(8):774-780.

2013年8月22日

hori (16:27)

カテゴリ:インプラントについて

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