上顎IODはインプラントの喪失率が高い。

・補綴装置の種類ごとのインプラント喪失の発生率
上下顎単独インプラント 3%
下顎無歯顎フィックスドブリッジ 3%
上顎無歯顎フィックスドブリッジ 10%
下顎部分欠損フィックスドブリッジ 6%
上顎部分欠損フィックスドブリッジ 6%
下顎IOD 4%
上顎IOD 19%
(参考文献)
Goodacre CJ, Barnal G, Rungcharassaeng K, Kan JY: Clinical complication with implants and implants protheses. J Prosthet Dent 90(2) : 121-132,2003.
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このデータから、いかに上顎IODは、他の設計よりもハイリスクか認識しなければならないでしょう。
やはり上顎にインプラントを考える場合は、固定式のブリッジタイプを基本とし、比較的条件の良い下顎やインプラントや天然歯に負けない構造を考えていく必要があると思います。
全顎的インプラント症例において、"壊れにくい"ことを第一に考えるのであれば、下顎にはIOD、上顎は固定性インプラントブリッジが第一選択かもしれません。

2015年6月20日

hori (15:23)

カテゴリ:インプラントオーバーデンチャー

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