眼窩下神経の副孔は、11.5%の患者でみられる。

・一般に顔面神経や三叉神経は組織内深くに位置しているために、組織を歯冠側に移動する際に損傷しやすいわけではないが、上顎小臼歯部でフラップを伸展する前に、眼窩下部の下縁を触診して眼窩下孔の位置を把握しておくのが賢明である。
眼窩下管は眼窩下縁の5ミリ下方であり、通常は瞳孔を通って垂直に引いた想像上の直線上にあるので、位置を認識する際の目安となる。
フラップの減張は、眼窩下神経とその末梢枝を損傷しないように、この神経組織から距離を保たなくてはならない。
もし外科手術が眼窩下孔に近接して行われるならば、神経の損傷を避けるため、粘膜下結合組織内に減張切開を行う前にこの神経を孤立させるのが賢明である。
眼窩下神経の副孔は、11.5%の患者でみられる。
一般に、血管や神経の枝がどこに存在するかを正確に知ることはできないため、組織内にあまりに深く切開しないことが望ましい。
(The Fabric of the Modern Implantology )
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減張切開も少し前は、一度メスを入れて減張が不足する場合は、さらに深く入れるのがスタンダードと記憶していましたが、現在はメスの背で鈍的に剥離する方法に変わってきているようです。
やはりスタンダードは時代とともに変化しますね。

2018年1月25日

hori (08:56)

カテゴリ:インプラントと骨造成

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