樋状根の根分岐部?病変

樋状根は下顎第二大臼歯に多く発現し、日本人では30%程度にみられ、近心根と遠心根が頬側で癒合し、舌側では癒合せず、2根の間に深い溝が見られる。
樋状根では、舌側の深い溝の部分の歯槽骨吸収が進めば、プラークは停滞しやすいくなり、スケーリングやSRP時の器具の到達は非常に困難となる。
まして歯根分割や分割抜根といった処置ができないため、病変をかかえたまま経過観察に移行する場合が少なくない。
根分岐部病変 より
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樋状根の舌側部分で歯槽骨吸収が進むと、露出した歯根面をきれいにすることが困難となるために、予後が不良となりやすいです。
またこの樋状根は、歯内療法的にも一度内部が感染すると内部をきれいにするのが困難であったり、ストリップパーフォレーションといって穿孔の一種を起こしたりするリスクが高い歯牙でもあります。
そのような理由から、お口の中で最初に失うことが少なくないのが、この下顎第二大臼歯です。
治療も予防も容易ではないのです。
樋状根であったがゆえに治療の予後不良でインプラント治療が必要になったケースでは、逆にインプラントが長持ちする可能性は高いかもしれません。
なぜならば、インプラントが長持ちするかどうかは、その部位の歯をなぜ失わなければならなかったかが把握できているかに影響を受けると考えているるからです。
具体的に言えば、樋状根による治療の予後不良からインプラント治療であれば、歯を失う原因が歯の形態不良による部分が大きく、そのような形態不良は治療後のインプラントには存在しないからです。

2016年2月10日

hori (08:57)

カテゴリ:根分岐部病変

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