非超弾性形状記憶性Ni-Tiロータリーファイル

・超弾性Ni-Tiロータリーファイルは力が加わると曲がり除荷するとまっすぐに戻ろうとする。
湾曲根管形成中もまっすぐに戻ろうとするので、ファイルは外湾側に押し付けられる。
・非超弾性形状記憶性Ni-Tiロータリーファイルはスプリングバック( まっすぐに戻ろうとする )せず、根管の中心を保った形成ができる。
・周期疲労試験において、非超弾性形状記憶性Ni-TIロータリーファイルは超弾性Ni-TIロータリーファイルの約5倍の破折抵抗を有し、折れにくい。
また、口腔内温度で非超弾性のため、スプリングバックせず、Ni-TIファイルでもプレカーブを付与することができる。
非超弾性計上記憶性Ni-TIロータリーファイルは根管の湾曲に応じて自在に曲がり、根管追従性に優れている。
拡大形成は根管の中心に位置を保ったまま行うことができ、根管形成中に想定以上の負荷が加わる刃部の螺旋が開いて破折を防止する。
使用後は羽部に変形が見られてもすぐに破棄せず、加熱滅菌を行う。
オートクレーブなどによる滅菌後、形状記憶効果により元の形態に回復していれば、繰り返し使用可能である。
元の形態に戻らない場合には塑性変形を起こしていると判断し、破棄となるので管理が容易である。
(日本歯科医師会雑誌 2019年 VOL.71 NO.12 )
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メーカーが新製品を出しても、興味がわかないことが多かったのですが、この商品は個人的にはとても気になります。
今回の報告に間違いがなく、治療結果も安定しているのならば、当院でも導入していきたいと考えています。

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