根管治療後の矯正を開始する最適な時期は15日後。

・根管治療後に病変の治癒傾向がX線写真像などで確認できるまで矯正治療の開始を待つ必要がなく、矯正治療を速やかに開始することは可能であるが、矯正力にともなう歯周組織の炎症や疼痛、そして根管治療の術後疼痛の生じるリスクや患者負担等を考慮すると、根管治療後の最適な矯正開始時期は根尖部組織が治癒機転に入るであろう根管治療後、少なくても15日経過以降が望ましいといえるだろう。
(参考文献)
Consolaro A,Consolaro RB. Orthodontic movement of endodontically treated teeth, Dental Press J Orthod. 2013; 18(4):2-7.
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根管治療が必要な歯がある場合には、基本的には矯正治療を行う前に行っています。
(個人的に、部分矯正はアンカーとなる歯牙が移動するリスクがあるので、積極的には行っていません。)
根管治療が終了し、支台築造、仮歯を入れた後に矯正治療を開始しますが、治療を急いでも、矯正治療開始する際には根管治療終了から15日は経過しているので、ほぼ待たずに治療を進めてよいということになります。

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